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セントラルバイイングシステムとは

 大手CDショップチェーン店が軒並み導入していた「 セントラルバイイングシステム 」が、遂にタワーレコードでも運営が開始されるのかー・・。( 話が表に出てきたので書いてもいいよね )        この「 セントラルバイイングシステム 」ってのを簡単に説明すると、今までお店へ出向いて各店舗のインディーズバイヤーと話したり、音源聞いてもらったりして ” イニシャル( 初回入荷数 )”を決めていたのが、中央の専属部署で包括的にイニシャルや展開方法を決めて、各店舗へ入荷させる運営方法と考えてもらってよかろう。
 全店舗導入って訳じゃなく、大型拠点舗に関しては、今まで通りバイヤーによるオーダー方法ですが、地方店舗やSC店( ショッピングモール内店舗 )が、その対象となっていくみたい。
 大手レーベル側のメリットとしては、大ロット一括で話が出来るし、地方営業に回らなくて済むので、交通費や宿泊費の削減となる。( バイヤーと話すのが好きなプロモーターさんにとってはマイナスかも? )       本部側としても、全国画一の展開を提案する事で、タワー独自の仕掛けがし易くなるし、マクロ的な在庫管理が出来るようになる。
 在京の大手レーベルなんかは、ちゃんと専属部署への営業をしていけると思うが、地方のレーベルや自主リリースのアーティストは、おそらくアポイントを取る事も難しく、音源を送るくらいしか方法が取れないと思う。        「 そんな事は無く、地方の良いバンドも、ちゃんと吟味しますよ! 」とスタート時は言ってくれるだろうが、半年も経てば聞かずに放置された音源で溢れるんでしょうな。
 バイヤーからしたら、音源聞いてバンドマンの話を聞いて、時間が合えばライブ見に行って、イニシャル数や展開方法を決めてたのが無くなる訳で、お店の地域性を活かした展開は、ほとんど出来なくなって、商品処理・コメント書きなどバイヤーじゃなくても出来る仕事になってくるだろう。        今後はバイヤーと言うよりも、在庫管理やバイトへの接客教育なんかに長けた人間が重宝されていくのでは?         うわぁー、バイヤーさん可哀相・・と思うかも知れんが、ある意味自分たちが撒いた種でもあるんだよねー。        本部が何と言おうが、地域性豊かな商品ラインナップで売上を上げてれば、対象店舗から外れてたかも知れんしね。
 関西に関しては、京都・神戸・NU茶屋町・梅田丸ビル・難波店は、” 今のところ対象外 ”になるみたいですね。( 今のところね )         世の自主流通で活動しているバンドマンは、色々策を張り巡らせないとね!          30歳前後のバンドマンからすれば、全国流通&店舗展開ってのが頭にあるんだと思いますが、20歳前後のバンドマンに話を聞くと、昔ほどCDショップに置かれる事にアコガレを持ってない事が分かる。         彼らの考えでは、大手CDショップに置くよりも、ライブ会場での手売り / 服屋やカフェ・インディーズ専門店 / amazonやWEB通販 をメインにやれればいいやと思っているみたいで、大手CDショップに対しては、「 どうせ何もやってくれないし・・ 」って印象のようだ。
 個人的に、この「 セントラルバイイングシステム 」は、半分賛成・半分反対ですかねー。        音楽業界の動性や情勢・地方やSC店の売上を考えると、コンビニやファストフードのように、全国画一の展開やサービスを提供する方が、コストパフォーマンスやリスクヘッジの点で有利だしね。        しかし、それはあくまでも音楽を「 ビジネス商材 」として捉えた場合であって、音楽を「 文化やエンターテインメント 」として考えるなら違う話になってくる。           店員一人のHOOK UP RECORDSとは違って、従業員も一杯居るし、ここまで大きくした看板を降ろす訳にはイカンので、どうしてもビジネス優先・存続優先になっちゃうのは理解出来る。        僕が、タワー在籍当時に考えていたのは、全国を5~7のブロック制に分けて「 セントラルバイイング 」の方式を各ブロックで運営させる事だった。( 何度か提案したんやけど・・ )       そこのインディーズ専属部署には、3~5名くらいのスタッフを在籍させて、日々店舗とライブハウスを回って、地域の情報収集とマーケティングを行う。         地方バイヤーにも独自のネットワークがあるだろうから、多少の権限は持ってもらう。         店舗への納品割合で言えば、中央からが3割・ブロックから5.5割・店舗1.5割くらいかな?        もう何年も前の考えだし、現状のシステムが分からんから、夢物語かも知れんけどね。
 お客さんからすると、CDショップは音楽を聞く7割くらいが、世間的に流行っているものを購入しに行く場所になっているので、ブランド戦略を上手く運べば、マクドナルドと同じく「 ハンバーガーと言えば・・ 」状態に出来ると思う。        でも、CDショップに、何か面白い音楽無いかなー?って探しに行ってた方は辛いでしょうねー。        世間的にマイナーとされる音楽は在庫すらされないだろうし、ネットで探すにも指針が無けりゃ、偶然の出会いに期待するしか無いしねー。        やたらめったらCD買ったり、ライブ行ったりする費用も時間も無いしね。       欲しいインディーズ音源を探しに行っても、バイヤーは情報・知識量が減ってくるから、問い合わせをしても、端末叩いて在庫の有無を告げるのみで、「 あ、そのバンドこないだライブ見ましたよ!今、在庫キレてるんで、明後日入ってきますよー! 」なんて会話も無くなってしまうのだ!( 今でも無いか )
 うーんとね、この辺の話を酒のアテにして喋れば、2日くらい話し続けてられるんですけど・・・・・何だか、業界全体が自分で自分の首を締めてるような気がして・・。
 何か質問あったら、お店に来て下さい!!

音楽
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